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塗替えのサイン?外壁のチョーキング現象とは
2024.09.10
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ペイントコラム
外壁のチョーキング現象とは、外壁の表面に粉状の白い物質が発生する現象を指します。特に長期間メンテナンスを行っていない場合に見られます。
チョーキング現象の原因
チョーキング現象は、主に塗料の劣化が原因です。外壁に塗られた塗料は、太陽光(特に紫外線)、雨風、温度変化などの影響を長期間受けると、塗料の表面が劣化し、塗料の成分が分解されてしまいます。このとき、塗料に含まれる樹脂成分が分解され、顔料が粉状になって外壁の表面に浮き出ることがあります。これがチョーキング現象です。主に日当たりの良い南面に多く見られます。
チョーキングの確認方法
チョーキング現象が発生しているかを確認するには、外壁の表面を手でこすってみてください。もし手に白い粉状のものがついた場合、それがチョーキングです。
チョーキングが起こることによるリスクとは
- 外壁の美観低下:白い粉が表面に浮き出ることで、外観が劣化します。
- 防水性能の低下:塗料の劣化により、外壁の防水性能が低下し、雨水が壁内部に侵入しやすくなります。これにより、建物の構造自体にダメージを与える可能性があります。
- メンテナンスのタイミング:チョーキング現象は、塗り替え時期の目安とも言われます。これを放置すると、外壁全体の劣化が進行し、表面の塗膜部分だけでなく、外壁材自体が痛む場合があります。
チョーキングの対策
フッ素塗料などの紫外線や劣化に強い耐候性のある塗料を採用することがチョーキングの発生を抑える有効な手段になります。
その他、紫外線や劣化に強い耐候性のある塗料に「無機系塗料」というものもあります。
無機系塗料は、従来のシリコン系やフッ素系塗料に比べてさらに高い耐久性を持つタイプの塗料です。無機系塗料の「無機」という言葉は、塗料の成分が有機化合物ではなく、無機化合物を配合していることを示しています。無機化合物とは、石やガラス、セラミックのような、炭素を含まない物質のことを指します。これにより、無機系塗料は高い耐候性や耐久性を誇ります。
無機系塗料の特徴
- 高い耐久性 無機系塗料は、紫外線や酸性雨、気温変化などの外的環境に対する耐久性が非常に高いです。これにより、塗膜が劣化しにくく、チョーキングや色褪せなどが他の塗料に比べて遅く進行します。耐用年数は約20年以上とされているものがほとんどで、シリコン系塗料(10〜15年)やフッ素系塗料(15〜20年)に比べてかなり長持ちします。
- 耐候性・耐熱性 無機物は高温や紫外線に強く、耐候性に優れています。これは、紫外線による劣化が少なく、温度の影響を受けにくいためです。高温多湿や寒冷地など、過酷な環境でも安定した性能を維持します。
- 防汚性能 無機系塗料は表面が硬くてツルツルしているため、汚れが付きにくい特性を持っています。外壁に付着した汚れが雨によって洗い流される「セルフクリーニング機能」を持つものもあり、外壁が長期間きれいな状態を保つことができます。
無機系塗料の問題点(デメリット)
- 高価格 無機系塗料は他の塗料と比べてコストが高く、施工費用も高額になる傾向があります。そのため、初期費用の負担が大きくなることがありますが、その耐久性の高さから、長期的に見るとメンテナンスコストを抑えられる可能性があります。
- 柔軟性の低さ 無機系塗料は硬いため、建物の動きや振動に対して柔軟性が低く、ひび割れが発生しやすい場合があります。
無機系塗料の種類
無機系塗料は、純粋な無機物だけでなく、シリコンやフッ素などの有機物を一部配合した「有機無機ハイブリッド塗料」と呼ばれるタイプもあります。このハイブリッド塗料は、無機の耐久性と有機の柔軟性を兼ね備えているため、バランスが取れた製品として人気があります。
無機塗料は高耐久性や防汚性能を求める建物や、メンテナンスサイクルを長くしたい場合に適しています。初期投資は高いですが、長期的なコストパフォーマンスを考慮すると、十分に選択の余地がある非常に優秀な塗料です。
さて、話は元に戻りますが戻りますが、「チョーキング現象」の発生は外壁の塗り替え時期を検討する一つの目安になりますので、年に一回大掃除のタイミングにでも確認されてみてはいかがでしょうか?