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先日、劣化診断させていただいた屋根材は素材は化粧スレート板、通称コロニアル、カラーベストなどと言われているものです。(因みに「カラーベスト」はケイミュー株式会社の商品で、複数ある屋根材の種類の中の一つのです。その中にさらにいくつかのシリーズがあり、そのシリーズの中に「コロニアル」と名前の付く商品があります。ちょっとうまく説明できませんので、下記のホームページをご参照願います。)

シリーズから探す|屋根材|外壁材・屋根材・雨といのケイミュー (kmew.co.jp)

  

さて、化粧スレートには塗装に向かない商品があります。詳しい経緯は割愛しますが、以前は屋根スレート材にはアスベストが含まれていましたが人体に有害であるという事でアスベストを含まない「ノンアスベスト」の屋根材が販売されました。しかしながら出始めの商品の中には耐久性に問題があるものが多く、早期のうちに著しい劣化が発生したり、人が乗ったりするとぼりぼりと割れてしまうものが有りました。そのような商品の場合は、せっかくその上から塗装しても屋根材自体がもろいので、すぐに塗装が剥がれたり、そもそも塗装作業をするために人が上に乗って歩くと割れてしまったりと塗装することができません。
   
今回の屋根材はそんな塗装に向かない商品の中の一つ、「グリシェイドNEO」です。
  

「何年か前に屋根は塗装済みです」との事で、今回ご依頼主様は屋根の塗装は考えていらっしゃらなかったので、屋根を診断する予定ではなかったのですが一応見ていただきたいとの事でしたので現況を見せていただきました。

高所カメラで調査中、細かなひび割れが多かったので、これはもしかしたらノンアスベストの屋根材かもしれないと思い、図面で確認させていただいたところ「グリシェイドNEO」の表記がありました。今回は屋根に上らずに正解でした。


これが実際の映像です。縦方向の細かなひび割れと大きなひび割れ(欠損)が見られます。

   

  

これは1階の屋根(2階大屋根と同じ状況) 

※因みにこの足跡は弊社のものではありません。だれか上ったのかな?   

   

  これは板金の押さえ釘が経年劣化で飛び出してきている状況です。塗装の際にはこのような経年劣化による釘の飛び出しが起こりにくい処置をした方が良いです。

  

  

この屋根材は塗装に向かないことや、本来は屋根のカバーや載せ替えをお勧めすることなどを伝えました。今回は屋根塗装はしないとの事でしたので、屋根に関してはひどい割れや釘の飛び出し防止処置などの部分補修のみのお見積もりをする予定ですが、補修作業時にも割れる可能性は十分にあるため、補修ができない可能性もあること前提でのお見積りになるかもしれません。このようなケースの場合にはご依頼者様とのしっかりとした事前説明・お打ち合わせが大変重要になります。

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